開基堂

(かいきどう)
總光寺は、1384年に月庵良圓禅師が開山し、伊勢守佐藤正信公が創建した曹洞宗の禅寺です。
祖先にあたる佐藤継信は、屋島の戦いの際、矢を源義経の身代わりとなって受けて討死したとされています。(平家物語)
この開基堂は、佐藤正信公はじめ、佐藤家一族を供養するために建立されたお堂です。

(ほう)
食事の合図に鳴らしていた空中に浮かぶ魚の姿が目を引く、禅宗寺院の法具です。
全長215m

室中大欄間/後藤三惣 作

本堂の欄間には美しい彫刻がほどこされ、壮重な建築にひときわ高い格調をそろえています。
特に、後藤三惣/室中大欄間は、圧巻で見応えがあります。

匂い桜


 

 
匂い桜(においざくら)
總光寺を開山した月庵良圓禅師が、1417年 関東にお寺を一軒建立した後、帰山途中に立ち寄った常陸の国(現在の茨城県)『鹿島神宮』の境内の名木『匂い桜』の8枝を携えてきて植えました。以来、名木として珍重されたものの、宝暦の火災で類焼しました。しかし、後年再び根が生え成長し、現在も、毎年独特な匂いを放つ清楚な花を咲かせています。幕末に国学者/鈴木重胤が、この桜の由来を知り、賛辞を国文として寺に残し、現在は、石碑として『匂い桜』の前に建立されています。